出張の帰りにそれは起こった
場所は東京のど真ん中「新宿」。
いやー焦りますね。田舎者が東京に出ると何が焦るかっていうと、どっちに行けばいいのかってこと。
特に新宿駅は地下・地上が何層にもなっていて、今自分が何階にいるのかさえ解らなくなってしまいます。
駅の構内を頭上の案内板だけを頼りに歩きます。でも田舎者のやせ我慢で、いかにも田舎から出てきました的な行動は一切しません。立ち止まらない、キョロキョロしない。迷っていると思われたくないから・・(;^_^A
でも視線は頭上の案内板を直視し、進むにつれて次の案内板を探すのです。
(  ̄っ ̄)
目的地に着きました。目の前は東京都庁です。
都会はいいですね。雨が降っていても地下道が多いですから濡れることなく目的地に行けますもんね。
「動く歩道」も至る所にあってスタスタ進みます。
山手線新宿駅のホームです。あんたらどこから出てくるの?ってくらいの人です。
これがラッシュ時なら異常な光景になるのでしょうね。
無事、出張の用事は済んで、品川14時57分発の「のぞみ」に乗り込みました。
難なく3列シートの窓際に座れましたが自由席なのであっという間に満席です。
ここから3時間半の長丁場。往復で一日の拘束時間が終了です。(^_^;)
この時間を利用してパソコンを取り出し仕事の続きをやっつけてしまいます。サクサク!!
仕事も一段落したので残りの時間は読書です。
先日図書館で借りた読み物3冊。2週間で返却なので3冊読むのは厳しいのです。
最も長編の「自転車三昧」高千穂遥著を一気に読みます。
始めのあたりは、一言でいえば「ママチャリ最高」ってこと。(ロードバイクが出てこない・・出てくるのは100ページあたりから・・)
高千穂さんは平常時心拍数が一般の人より高いそうです。だから心拍計で体調管理をしようしたけど心拍計の取説に書かれている通りにセットしても意味がなく苦労したみたいです。
ちょうどそのページを読んでいた時に、それは起こりました・・・・(ノ゚ο゚)ノ
「ゲホッ グッ ガッホ・・」後方の座席で聞こえました。
どこかのおっさんが痰をからませた時にするような咳です。汚ねーなと思いながらも本を読んでましたが、どうやら後方がザワついてます。
「なに?」と思って振り返ってみると一人の男性が「どなたかお医者さんはいませんかー!!」と叫んでます。
えっ!! まさか!! と思い、よく見ると座席に座って足と体がビクッビクッと痙攣している男性が・・ヽ((◎д◎ ))ゝ
えっ? えっ?
間もなく乗務員が走ってきました。男性の様子を見て大声で「どなたかお医者様か看護師の方はおられませんかー!」と叫びました。車内アナウンスでも全車両に呼びかけました。
脳梗塞? 脳卒中? 心筋梗塞? 心臓発作?
知っているすべての緊急を要する病名が頭の中を駆け巡りました。
こんな非常事態に遭遇すると、何をしていいのか解らなくなります。助けたいと思うけど知識もないから、どう行動していいのか解らず結局、見てるだけ。(情けない・・)
回りの人も様々。立ち上がって固まってしまっている人。「我知らず」で見向きもしない人。他人事よろしくビールを飲んでいる人。寂しいかぎりですが、私もその中の一人でしかありません(ノ_・。)
少しすると50歳くらいの女性が男性の元に来られて「大丈夫ですか?聞こえますか?」と声をかけました。どうやら看護師の方でしょうか?
乗務員と一緒に男性を座席から床に寝させてなにやら呼びかけてます。
少しすると男性の意識が戻ったのか「どちらまで行かれるんですか?」と問いかけてますが、まだ意識が朦朧としているのか会話はできてない様子です。
もうすぐ「新神戸」の駅です。乗務員が無線で何やら相談しており「新神戸」の駅で降ろして病院に運ぶことに決定したようです。(男性は落ち着いた様子で座席に座りなおしました)(^_^)v
駅に着くと駅員が五・六人車内に入ってきて男性を抱えるようにホームに連れて行き、ホームのベンチに座らせました。男性は一人で歩ける状態まで回復した様子です。
安心しました。
一時はどうなることかと思いました。こんなのはTVドラマの中でしか見たことが無かったですが、まさか自分が遭遇するとは・・・・
高千穂氏の本の中でちょうど「心拍計」の記事を読んでいた時でしたので、自分の心臓の状態を知ることはトレーニングはもちろんだけど、こんな状況になることを未然に防ぐためにも大切だと思いました。
真剣に心拍計の購入を考えようと思いましたね。さすがに・・